日々の食生活をよりよくしたいと思ったとき、一番始めやすいのは基礎調味料を変えることです。今回は、料理酒・酢についてお伝えします。
◆ 料理酒について
料理に使うお酒との意味から「料理酒」と呼ばれていますが、料理酒は商品名。本来は「清酒(別名:日本酒)」で原材料は「米」です。蒸した「もち米」を使うのが「みりん」なのに対し、蒸した「うるち米」を原料とするのが清酒。清酒は料理にうま味をつけます。また、臭みを取り、肉質を柔らかくする働きがあるので、下味に利用します。
料理酒は、商品によっては「塩」や「アミノ酸等」が含まれているものもあるため、裏面の原材料をよく確認しましょう。
◆ 酢について
世界各地の酢が日本でも手軽に購入できるようになりました。それぞれの国の料理や土地に根づいた酢があり、日本には米酢・玄米酢・穀物酢などがあります。イタリアンにはバルサミコ酢、中華には黒酢が合うように、それぞれの料理に合うお酢があり、世界各国の酢は変化球として楽しむと世界の味が広がります。
和食には、米が原材料で伝統的な製法で作られた「米酢」が使いやすくおすすめです。酢は、製法によって醸造酢と合成酢に分けられます。醸造酢には、有機酸とアミノ酸が多種類にわたって含まれており、複雑なうま味を感じることができますし、酢の効能も高く得られますのでおすすめです。
酢が加わると、うま味や風味が引き立ち、さわやかな酸味で食欲が増進します。酢に含まれるクエン酸は、疲労回復に役立つほか、胃酸の働きを助けて食欲を増進させたりたんぱく質の消化を助けます。酢の代わりに、季節に応じて採れる柚子やすだち、かぼす、橙、レモンなどの搾り汁を使うと、季節感を味わうのもおすすめです。
また、酸味のある梅干しにはさまざまな薬効があると言われ、昔から日本人に親しまれてきました。梅干しや梅酢は、酸味と塩味を同時につけることができます。また、肉や魚の臭みが消える、味にアクセントがつく、さっぱり食べられるなどのメリットがあります。梅干しは「梅・塩・赤じそ」で作られます。