◆ 砂糖について
砂糖は、砂糖大根(ビート・甜菜)や、さとうきびを原料にした天然の甘味料です。ひと口に砂糖と言っても種類が多く、製法の違いで糖度や結晶の大きさ、色、風味などが異なります。それぞれの砂糖には特徴があり、その特徴を活かした砂糖選びをすることで、料理がおいしく仕上がります。
精製度の低い黒砂糖には、カリウム・カルシウム・マグネシウムなどのミネラルが残っており、味もコクが出て素材の臭みを抑えてくれます。同じ茶色い砂糖でも、三温糖と甜菜糖では感じる甘味が違います。原材料によって体への作用が違う食の知恵もあることから、季節に応じた使い分けをしていくこともおすすめです。ただし、茶色い色をあとからつけている砂糖もありますので、選ぶ際には裏面の原材料を確認しましょう。
砂糖には、素材を柔らかくする働きや、保水性があります。一度にたくさんの煮物を作る際には、しょうゆより砂糖を先に入れたほうが甘味がしみ込みやすいです。
砂糖は体内に取り込まれやすく、素早くエネルギーになる性質があることから、体調を崩しているときは砂糖を使うことで必要なエネルギーを摂ることができ、食欲がわく、食べる喜びを感じられるなどの役割を果たしてくれます。それぞれの食品にある性質を知り、知恵を働かせ、豊かな食卓作りに役立てましょう。
砂糖はブドウ糖と果糖が1つずつくっ付いた形をしており、二糖類に分類されます。体内への吸収が早く、「血糖値」が素早く上昇する性質を持っています。
そのため、大量摂取は、インシュリン抵抗性の増大や、肥満・糖尿病などの生活習慣病の引き金となります。また、血糖値の急上昇と急下降によるイライラや、繰り返し甘いものを食べたくなる等、日々の生活の質をよりよくするための食材とは異なる現象を起こす性質を有していますので、日々の食生活で、
過剰に摂取していないかを振り返ることをお勧めいたします。
飲料やお菓子類には、どのくらいの砂糖や人工甘味料が使用されているか分かりません。強い甘味で食べる量が思った以上に多くなってしまい、肥満を招いたり、体脂肪率の上昇に影響しますので、利用する際には量と頻度を調整しましょう。人工甘味料は、特別な場合を除き、おすすめしていません。