日本には「箸を使う」という文化があります。人の一生を「箸に始まり、箸に終わる」という言葉であらわされるように、食事を共にする人や食べ物など万物に対しての敬意であり、自分以外へと心を広げた箸使いは、単に食事の道具や文化の伝承という側面だけでなく、さまざまなことに通じるという意味を含んでいます。
食事のマナーは箸使いだけではありませんが、まずは「箸と姿勢」です。
箸使いに自信が持てると、会食や人前での食事が、より一層楽しくおいしくいただけるようになります。
練習が必要であることから、身につくまでは、小さいころから食卓で繰り返し使い方を伝えていく必要があります。
まずは、「箸の取り上げ方」「箸の置き方」を確認しましょう。その後、「箸のタブー」を知り、自分自身が練習することから始めると、子どもも「見て学ぶ」から始めることができてスムーズです。身につけたマナーは一生の宝ですので、親子でゆっくり確実に練習していきましょう。
細かい決まり事ばかりだと思うと食事が楽しくなくなりますので、まずはできること1つから実践し、少しずつ積み上げていくイメージをもつといいです。子どもに伝える際は「○○しようね」というように「どうしたらいいか」という肯定的な表現で伝え、時には優しく手を添えて修正してあげるといいでしょう。根気よく繰り返し伝えることが大切で、「さっきも言ったでしょう!」と怒っても効果はありません。
息を吸うのと同じく自然で無理のない所作は好印象として伝わります。
将来、どんな食事のシーンでも役に立つことですので、自信をもって伝えていきましょうね。